「アッパーマス層」という言葉を聞いたことがありますか?
純金融資産の保有額によって世帯を5段階に分けたうちのひとつである「アッパーマス層」。
一般的に、アッパーマス層は、資産形成がある程度順調に進んでいる段階を指しているとされています。
となると、次は「さらに資産を増やすために何をすべきか」を考え始める頃合いですよね。
預貯金だけでは将来不安が残る一方、ハイリスクな投資には踏み出しにくい。
そんなアッパーマス層の方にとって、資産を守りながら育てる選択肢を知ることは非常に重要です。
本記事ではアッパーマス層の特徴や価値観を整理し、今ある資産を着実に増やすためにおすすめの投資方法について丁寧に解説します。
アッパーマス層は、野村総合研究所が純金融資産の保有額に応じて世帯を定義した5段階のうちのひとつで、金融資産保有額が3,000万円以上5,000万円未満の世帯を指します。
会社員や公務員、専門職など、安定した収入基盤を持つ方が多く、堅実に資産を積み上げてきた点が特徴です。
野村総合研究所が定義した5段階は以下の通りです。
※()内の数値は世帯における純金融資産の保有額
アッパーマス層は、生活に大きな不自由はなく、老後の見通しもある程度たってはいるものの、準富裕層などと比べると「資産を減らせない」という意識が強く、投資に対して慎重になりやすい傾向があります。
一方で、インフレや老後資金への不安から、預金以外の資産運用を真剣に検討し始めるタイミングでもあります。
アッパーマス層の多くは、すでに一定の金融資産を持っているからこそ、次の一手に悩みがちです。
株式投資は価格変動が大きく、投資信託も相場次第で評価額が上下します。
大きなリターンを狙うより、資産を安定的に維持・拡大したいというニーズが強いのが実情です。
また、仕事や家庭が忙しく、投資に多くの時間を割けない点もアッパーマス層特有の課題と言えるでしょう。
「手間をかけず、長期で安定した運用」が求められる層なのです。
それでは、「手間をかけず、長期で安定した運用」とはどのようなものでしょうか。
アッパーマス層におすすめの投資方法をいくつかご紹介します。
つみたてNISAは、国が定めた基準を満たす投資信託・ETFに対して、長期・積立・分散投資を行う制度です。
毎月一定額を積み立てることで、購入タイミングを分散しながら資産形成ができます。
運用益が非課税になる点も大きな特徴です。
つみたてNISAは、制度設計そのものが長期・安定運用を前提としており、商品選定の難易度が低く、運用の手間がほとんどかかりません。
値動きを細かくチェックする必要がないため、本業が忙しいアッパーマス層でも無理なく継続できます。
また、非課税メリットを活かしつつ資産全体の一部を着実に育てる役割として活用しやすく、預貯金とリスク資産の中間的なポジションとして有効です。
国債や信用力の高い企業が発行する債券を保有し、利息収入を得る投資方法です。
満期まで保有すれば元本が戻る設計になっているため、今ある資産を守りつつ安定的に増やしたいアッパーマス層に適しています。
債券は価格変動が比較的穏やかで、収益の見通しが立てやすい点が特徴です。
リスクを抑えた安定運用を重視するアッパーマス層にとって、資産のクッション役として有効です。
所有している不動産を第三者に貸し出し、賃料収入を得る投資方法です。
管理業務は管理会社に委託することができるため、本業が忙しいアッパーマス層であっても実施しやすいという特徴があります。
家賃収入という定期的なキャッシュフローが得られるため、相場の上下に一喜一憂する必要がありません。
また、インフレ時にも価値が下がりにくい実物資産であることは、アッパーマス層が資産を守る上で大きなメリットとなります。
長期にわたって安定的な家賃収入を得るためにも、賃貸需要を維持しやすい条件(都心部の新築・駅近マンションなど)を備えた物件を選ぶようにしましょう。
利回りだけを見ると控えめに感じる場合もありますが、「長期的な安定運用」「将来の年金対策」「資産の分散」という観点では、アッパーマス層に非常に相性の良い投資手法と言えるでしょう。
アッパーマス層は、資産形成の次のステージに差し掛かった重要なポジションです。
大きなリスクを取るのではなく、安定性と将来性を重視した運用が求められるアッパーマス層。
その選択肢の一つとして、つみたてNISAや債券、そして不動産投資をぜひご活用ください。